ロッチ

2年連続でペナント1位チームが敗退したことで、プレーオフ制度の見直しが叫ばれてるらしい。

しかし、そもそも全てが未知であった昨年と違って、今年は最初からプレーオフを前提とした戦い方を各球団やってきたわけで、終わってから「やっぱりこの制度はおかしい」というのは何だか筋が通らない感じがする。(まぁ、そもそもパの理事会が今年のペナント前に「改善の余地はあるが一年で変更したのでは鼎の軽重を問われる」という謎理論で現行ルールの維持を決定したという事情があるのも確かなのだが)

「ペナント1位の価値が無くなり、引いてはペナントレースの価値が無くなる」というのがプレーオフ廃止論者の意見だが、それにはちょっと異論を唱えたい。
「だからこそ」プレーオフは面白いんだ。
一年かけて築き上げてきたペナントレースでのチーム成績。それを「オールイン」しての一発勝負だからこそ、あの魂の篭った、神がかったゲームの盛り上がりが生まれるんだと思う。

バレンタイン監督の胴上げを前に、口を真一文字に結んで立ち尽くす松中、泣き崩れる的場の肩を叩いて慰める松葉杖の城島、目を真っ赤に染めた王監督
かつてのサッカーWCにおけるバッジョやカーンの姿がそうであったように、負けてなお彼らの姿は見るものの心を打つ美しさがあったと思う。

とは言え、「5ゲーム差で1勝のアドバンテージ」の部分を改善したい、という論については一考の余地はあると思う。あと、日程面でも1位チームにブランクがあって不利(これは日本シリーズにおけるセ・パ格差の面でもそうだが)な点も考慮されてしかるべきかもしれない。
いっそ、第一ステージで4位チームと1位チームの間で「1位チームは1勝で通過、4位チームは3連勝のみ通過」というようなゲームを設置してもいいかもしれない。それはそれで奇跡が起こった時にまた批判されそうではあるが(笑)