『ルパン三世・天使の策略』

ああ、もうどこから突っ込んだらいいのやら…
ルパンのTVスペシャルはハズレ率が異常に高いのはわかっていたけど、こりゃいくらなんでもあんまりだ。

とにかく、敵がダメすぎる。
ネーミングセンス最悪。キャラクター造形最悪。行動指針最悪。
あまりにダメすぎて、涙が出てきた。

まぁ、時節柄「反米テロリスト」を魅力的に書くわけにはいかんのだろうなぁ…
ラストの次元のセリフもあまりにとってつけたようで…ルパンがそれをしないことをファンは理解しているのに、それでもあえて言わせないといけないあたりの自主規制がダメすぎる。

70年代から何一つ変わらないルパンファミリーと時代の先端を行く悪役たちとのコラボは、最近さすがに釣り合いが取れなくなってきてる気がする。終盤のアクションシーンとか、アメコミヒーローにしか見えないほどルパンファミリーが超人化していて、ギャグにしかならん。(まぁ、基調はコメディなんだけど)
ピラミッドのシーンとか、「この窮地をどんな知恵で切り抜けるのか?」と期待したら、力技で正面突破されてしまった。いくらなんでもそりゃ無理だってば。

時代の先端と言えば、敵方が完全萌えキャラ軍団と化してるのも…
しかも、萌え優先にした結果、超がつくほど無能集団になってるし。
「重火器と爆薬のスペシャリストって、オマエただSMG振り回してるだけじゃないか!」とか「オマエ格闘技の達人だったんじゃないのか!なんだその対戦車ライフルは!」とか「オマエテロリストじゃなくてただの猟奇殺人犯ですから!」とか…ああ…もうね…ちょっとメタルギアソリッドの連中を見習ってきてくださいと。
しかも、米軍来たらあっさり投降するのかよ!

でも、猛毒ソフィーはちょっと、いやかなり萌えた。
まさかあそこでマジ泣きされるとはほとんどの人が思わんかっただろう(笑)
能登かわいいよ能登

銭形のとっつあんをこういう描き型するのも、たまにやられるのがいいんであって、毎回やられるとちょっとなぁ。
ラストシーンはとっつあんに撃って欲しかった。ルパンに人殺しは似合わん。

ラストと言えば、涙の命乞いは結構良い感じだった。
あのまま終わっても良かった気がするけど、それじゃカタルシスがないのかなぁ…