『マトリックス』三部作

一時の恥シリーズ第?弾(忘れた)
ケーブルTVでまとめてやってたのでまとめて見てしまった。

予想してた内容の1兆倍くらい面白かった。
ひょっとしたら今まで見た映画の中で一番面白かったかもしれない。
少なくとも、スターウォーズを無理して見なくてもいいかと思ってしまった。

1作目は文句なしに面白いが、2作目以降はちょっとオタク知識(お約束に対する理解や、劇中の各種設定・用語等に対する親和性)がないと厳しいんじゃないかと思う。後半の作品が今ひとつ世間で評価されなかったのはそのせいだろうか。
しかし、オタク映画としてはこの作品は金字塔と言ってもいいんじゃないだろうか。大塚センセイ風に言うなら、「90年代オタク作品の総決算」とでも言うべきか。

不満がないわけではない。
結局ネオの力は何だったのか根本的なところが曖昧なままにされてしまったし、設定的にかなり苦しい展開と感じる部分も少なからずある。
しかしまぁ、そんなことは無駄と言えるまでに勢いのある圧倒的面白さの前にあっては霞んでしまうのだ。
一世を風靡した『マトリクス風演出』(アクションシーンにあえてスーパースローを挟む)が、実は設定的にちゃんと意味があって挟まれている(シューティングゲームの処理落ちと同じ原理なんだろう)所とか、説明は無いけど想像すると深いいろんな演出には逆に感心するし。

後は、何と言ってもキャラ萌えが激しい。
ネオ、スミス、トリニティ、モーフィアス当たりは勿論(モーフィアス最高!)だが、リローデッド以降に登場するザイオンの人々が全員メチャメチャいい味出てる。ミフネ船長とか、もう燃えすぎて死んでしまいそう。
“最強のプログラム”“「翼の無い天使」”セラフとか、オタク臭全開の厨キャラでありながら、チビのチャイニーズというその風貌(松尾貴史似)で美味く臭みを消してたり、キャラ立ての基本である「押し」と「抜き」がきっちり演出されてるのもいい。

正直誰にでもオススメできるわけではないが、日本のハードなオタクなら是非見ておくべき作品。そんな感じだった。

後、やたらと「真・女神転生」と設定や演出が被ってるのが興味深かった。
ラスト、塔の最上階の展望台に立つネオの前に、下から「アレ」が出てきた時は「キタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!」」と思ってしまいましたよ。そもそもスタート地点からしアルカディアだし(笑)
これでそのまま1本シナリオにしてもいいかな、とさえ思う。

それにしても、ラストの「設計者」のセリフはかなり苦しいと思う。思うのだけど、まぁ、あれが作品のテーマの一つなのかもしれないと思うと、あれはあれでいいのだろうか。